「インビクタス」と「禅 ZEN」
先日レイトショーで映画「インビクタス」を観て来た。
全編を通じその抑制された演出には「見事!!」としか言いようが無い、
この映画の持つ「静けさ」は元々厳しくも激しくもない題材から抑揚と動きを抜き取り、ドラマ展開のピーク点を外す事によって作り出す邦画的「静けさ」とは一線を画すものがある。
更に一歩間違えば我慢を糧にした苦労人のエピソードで終わってしまう恐れがある内容でもある、しかしイーストウッド監督は見事に忍辱から生み出された智慧の物語に仕上げている、3D時代に突入した映画産業にあってもこうしたオーソドックスなスタイルで充分戦えるイーストウッド作品の凄さはやはりテクノロジーでは太刀打ち出来ない彼の人生観にあるのだろう。
モーガンフリーマンは本当にマンデラにしか見えなかった!! サントラもかなりいい!!
もう一本DVDで映画「禅 ZEN」を観てみた。
いきなり高橋惠子さんが登場し「うっとり」してしまい、個人的には最高のすべり出しだったと満足している(高橋判明監督が羨ましい)
北大路欣也さんの「空海」以降、僧侶が似合う役者を見た事がなかったが
今回の中村勘太郎さんは素晴らしい!! その他 高良健吾君の泣きの演技には感動してしまった。だが圧巻だったのは勘太郎さん演じる道元と藤原竜也君が演じる北条時頼の別れのシーンだ、何が凄かったかはあくまでも私の個人的な感想なのだが、立ち去る際に画面右端に道元が立ち止まる、この時 道元が手にしていた錫杖を中心に時頼と勝村政信さんが演じる波多野義重の立ち位置がピタリと決まるのだ、これは計算されたプロの仕事を感じてしまう一瞬だ(キャメラマンを讃えたい!!)、更に勘太郎さんの微笑む速度が完全に僧侶らしい「染み入る微笑み」を再現していた。なんとも心に幸せが伝わるシーンだった。
また音楽にも驚かされた、正直これ程邦画の音楽で「悠久」を感じたことはない。CDが欲しい
http://www.youtube.com/watch?v=bfUhZsd9fuQ
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