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長谷川穂積10度目防衛を勝手に分析

久しぶりにボクシングを本来の楽しみ方で見られた様な気がする。
メディアによって押し付けられている「選手の背後関係のストーリー」とセットになってしまった観戦方法は私には重っ苦しいものでついていけない、先日の亀田内藤戦も「煽られた両者の人生」が何とも泥臭く、そして暑苦しく全面にあった為か試合内容が白けて見えてしまった(当日試合が放送される事すら忘れていた)。しかし長谷川選手の試合に関してはそんなどうでもいいストーリーは存在しない、単純にボクシング技術を堪能することが出来た。彼の試合は何度見てもその「冷静さ」がたまらない、特に彼の勝利後の冷静な言動には昨今エンタメ化重視の格闘技観戦では見られないアスリートとしてのケジメが見てとれる。確かに地味といえば地味だが選手にとって大切なのはいい試合をしてファンを納得させる事だ、長谷川選手はその辺がしっかりしていて頼もしい(ヒョードルもそうである)。今日の試合内容も素晴らしいものだった、長谷川選手のボクシングの凄さはパンチのタイミングに見えるが、実は相手の身体の移動位置を誘導しているとしか思えないその高度な上体操作にあると思う、つまりこういう事だ、相手にパンチを打たせる位置を見せておいて その相手がパンチを出すと同時に長谷川選手は相手が打ち終わる位置へと自分のパンチを出しているのだ。それともう一つ特徴的な凄さは、コンビネーションが逆に出せるところだと思う、分かりやすくいうと「噛合わないパンチ」が出せるという事だ、今日の試合もスローで見ると明らかに長谷川選手が右方向にブロックした後に相手は長谷川選手の右が来ると感じたはずだ、そこへ長谷川選手は左を出しヒットさせたかと思うと右で連打せずそのまま再び左でトドメをさしている、おそらく相手は「あれっ?」という感じだったのではないだろうか。
今後もこうした巧い試合が見られるかと思うとワクワクしてくる。

長谷川選手は「相手の裏をかく」というボクシングの面白さを試合で表現出来る数少ない選手のひとりだ、次の11度目に期待したい。

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